kai kristiansen × Paper Knife Sofa

  • 2012.12.20

カイ・クリスチャンセン氏と私たちの出会いは、一つのアームチェアからはじまります。
1956年にデザインされたアームチェア。デンマークから輸入したうちの一脚。
繊細なアームを持つ、美しいフォルムのソファ。それを目にした瞬間、製造されなくなって久しいそのデンマーク生まれのソファを、私たちは再び世に送り出したいと願い、私たちの手で復刻することを目指して、まずはそのデザイナーの所在を調べることから始めました。
 
ある時、これはカイ・クリスチャンセンというデザイナーのものではないかという情報を手に入れ、私たちは彼のデザインを復刻させる承諾を得るため、2004年2月、コペンハーゲンから電車で2時間半、彼の自宅へ伺いました。


 
緊張した私たちを迎え入れてくれたのは、クリスチャンセンの暖かい笑顔でした。
それは今でも忘れがたい、印象深い瞬間です。
私たちが彼の家を訪ねた時、彼はこのように語ってくれました。
「このソファは、自分でもとても気に入っているデザインです。アームの方向、座り心地、そして上質なクッション。そのデザインが、遠い日本で、プールアニックで復刻される…自分はとても幸福だと思う。あなたたちが私の自宅を訪ねてくれた時は、とても嬉しかった。あなたたちのデンマークデザインに関する知識、私の作品に関する知識の豊富さには驚かされました。あなたたちの親切に感謝しています。そしてぜひまたお会いしたい。」と。
 
こうしてカイ・クリスチャンセン氏と私たちの交流が始まり、プールアニックが復刻を熱望したそのソファはやがて、「ペーパーナイフソファ」として2004年の秋、日本で復刻を果たしました。
そして、新たに「ペーパーナイフローテーブル」をデザインして頂けるという幸福にも恵まれました。
現在ペーパーナイフシリーズは、日本の優秀な職人により、全て日本の工場で生産されています。
 
カイ・クリスチャンセン氏のその目はエネルギーに満ち、今も新商品の開発に携わっています。
 
デンマークと日本を一つのアームチェアがつなげた…そんなお話。
 
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Paper Knife Arm Chair
 

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