ジャムを贈る

今回は本来のブログとは違って、
花宮さんという女性に寄稿していただいたお話をご紹介します。
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ジャムを贈る

街中がクリスマスのイルミネーションで輝き出すと、
あちこちのパン屋さんで「シュトーレン」を見かけるようになる。

一度気になって調べた所、
クリスマスの4週間前に焼いて薄くスライスしながらクリスマスまで食べる
伝統のお菓子なのだそうだ。

日本でいうお節料理に似てるシュトーレンはワインに添えたり、
ジャムを塗ったりして毎日食べるという。

私の家ではジャムを良く作る。

庭に蜜柑、柿、柚子、ブルーベリーなどがあって、
実がつくと鳥たちの分以外は摘んでしまう。

たいていそのまま食べてしまうけれど、食べきれない分はジャムにする。

腐らせるなんてもったいない、だからジャムにして食べきるのだと母は言う。

おかげで私の家の冷蔵庫からジャムが絶えたことはないのだけど、
それを特別にも感じていなかった。

一人暮らしの友達に話すとうらやましがっていた。

一人だとジャムは食べきれないから買わないらしい。

雑貨屋さんで小さな瓶を見つけた私は今年のクリスマスにジャムとシュトーレンを贈る事に決めた。

片手鍋にブルーベリーと砂糖とレモンを一気に入れて煮る。

贈り物だからキルシュも混ぜる。

jam

キッチンに濃縮された香りがたちこめるとそれだけでうきうきしてくる。

甘く優しい香りは煮ているこの時だけしか味わえない。

瓶に熱いまま詰めてそのままラッピングしたら、あとは渡すだけ。

シュトーレンのちょっとしたエピソードと一緒にジャムを贈る。

そんなクリスマスはいかが?

文:花宮 久絵