MODERNICA Fiber glass shell chair
- 2015.4.9
チャールズ&レイ・イームズがデザインした不朽の名作「Shell Chair(シェルチェア)」。
複雑な三次元曲面で表現される座面と背面が一体となったシェル型のデザインは、発表当時大きな注目を集めました。
今日に至るまでに世界中でシェルチェアをもとに素材や技術が研究され、多くのプラスティックチェアが誕生しています。今では日本でも駅など様々な場所でシェルチェアのデザインを色濃く受け継ぐ製品を数多く見ることができ、私たちの生活にも馴染み深いものになっています。
「MODERNICA(モダニカ)社のつくるシェルチェア」
1987年、のちのモダニカ創立者となるFrank NovakとJay Novakが見つけたのは、ある工場の駐車場に無造作に積み上げられた12000個のグラスファイバーシェルでした。この工場がイームズデザインのシェルチェアを1950年~1983年まで製造し、ハーマンミラー社に納めていた、Zenith(ゼニス)工場だったのです。
1989年モダニカ社が設立。
モダニカ社はまず工場再建のため、壊れた機械を修理し、シェルチェア製造のキーマンであるSol Fingerhut(サール・フィンガーハット)氏を探しだしました。
彼こそ、グラスファイバー製品を航空関係、風力、医療機器むけに開発したエンジニアであり、1949年にイームズと共にシェルチェアの製造に必要な金型やプレス機を開発した人物でした。
モダニカ社とサール・フィンガーハットは当時のプレス機などを使用するだけではなく、素材や製法にもこだわり、グラスファイバーや、老朽化した金型も当時と同じメーカーのものを使用しました。
時代とともに失われていたものを一つ一つ見つけ出し、つなぎ合わせることでシェルチェアを復活させたのです。
モダニカ社のロサンゼルス工場では当時と同じ機器が60年以上経った今でも変わらず動き続けています。
時代とともに製造方法や形、素材などが少しずつ変わってきました。そのような中でオリジナルへのこだわりと歴史を受け継ぐモダニカ社のシェルチェアからは、ミッドセンチュリー時代のものづくりの精神を感じることができます。
「Fiber glass shell chair」
デザイン:Charles & Ray Eames(チャールズ&レイ・イームズ)
メーカー:MODERNICA社
生産国:アメリカ ロサンゼルス
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- 2015.4.9
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