カイ・クリスチャンセン氏デザインによるソファ、ペーパーナイフ。
その名の由来ともなった、ペーパーナイフのようなアームが特徴のソファです。
同氏デザインのNo.42チェアと並び、世界中に数多くのファンを持つソファです。
私たちは、このソファの復刻を熱望し、2004年の秋、ついに日本で復刻を果たしました。
人間工学に基づいた、座面と背面クッションの角度。どこから見ても隙のないシルエット。
その計算された美しさは、デザインから60年以上たった今でも、私たちを魅了してくれます。
日本の住宅事情にも合う、小ぶりなサイズも人気の一つです。
後世に必ず引き継がなければならない、デンマークデザインの名作です。
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2017/03/18 |
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Kai Kristiansen(カイ・クリスチャンセン)氏のPaper Knife Sofa(ペーパーナイフソファ)や、No.42チェアを製作している
宮崎椅子製作所さん(以下敬称略)の展示会「宮崎椅子製作所 2001-2015の全椅子展」にうかがいました。
会場には、現在は生産休止されている椅子も含めて、75点もの椅子が展示されており
その全てに座って、座り心地を体感できる貴重な体験をさせていただきました。
展示会では、普段はなかなかお話をする機会のない、工場の職人さんに仕事の難しさや、やりがいについて話をうかがうことができました。
山富さん 担当:木取り
「始めに幅が3メートル以上の大きな木から、これをどの椅子のどの部分に使っていくかを考えます。
椅子によって必要な厚さや長さが異なるため、無駄のでないように割り当てていくことにとても頭を使います。
例えば、カイ・クリスチャンセン氏のNo.42チェアは、肘のパーツが小さく、厚い材料が必要です。
節や欠点を避けながらパーツをとっていくのですが、木目の表情や色味を合わることがとても難しいですね。」
平田さん 担当:布張り
「布の目が通っているか、特に柄の生地を張るときには、柄が歪んでしまわないように、均一に張っていきます。
座や背の角などは特にしわができやすいので、しっかり引っ張って綺麗に張ります。
ただ、引っ張りすぎると座り心地が硬くなってしまい、逆に引張りがたりないと柔らかくなりすぎて、生地にも歪みがでてしまいます。
これらのバランスが難しいところです。
先輩たちとどうやったら綺麗に張ることができるか、試行錯誤を繰り返しながら完成した椅子を褒めていただいたり
No.42チェアやHANDY(ハンディ)といった張りの難しい椅子が任されるようになったとき、とてもうれしいですし、やりがいを感じます。」
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左:No.42チェア/右:HANDY(ハンディ)チェア
お二人をはじめ、宮崎椅子製作所のスタッフ皆さんとお会いして特に印象深かったのは
椅子の話、自分の仕事の話をするときに、皆さんの目が本当にキラキラと輝いていることでした。
誰もが自分達の製品を愛し、仕事に誇りをもって、何より楽しんでいるということを感じました。
最後に、長年、宮崎椅子製作所と製品の開発をしておられる、デザイナーの小泉 誠(こいずみ まこと)さんの言葉を紹介します。
「宮崎椅子製作所では、普通の工場がこれは仕方がないと黙認してしまうところも、綺麗に見えないなら綺麗になるようにしよう。と、
従来の理論や方法論にこだわることなく、自分達で検討を重ねながら独自のアプローチをすることで、課題を解決している。
そのことが高品質で、美しい製品を生み出すことにつながっている。」
展示会を訪れ、話をうかがったことで、宮崎椅子製作所の製品が、日本を始め世界でも人気があり、評価されている理由を見ることができた気がします。
2015/11/30 |
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